■和琴半島
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屈斜路湖の南側から突き出ている巨大なおたまじゃくしのような形の半島が和琴半島です。半島の入口付近にはキャンプ場、土産店、ボート場などが並び、ウィンドサーフィンやカヌーなどのウォータースポーツの拠点としても賑わっています。半島には自然探勝路があり、距離は2.5km、家族連れにも手軽な遊歩道で1時間ほどで1周することができます。何とも不思議で美しいコバルトブルーの湖水を眺めながら半島の先端に着くと「オヤコツ地獄」があり、噴気が上がり温泉が湧き出しています。また、ここには国の天然記念物に指定されているミンミンゼミが生息しています。道内では函館などの道南にしかいないため、日本最北限の生息地というわけです。水と戯れ森林浴を楽しみながら、バードウォッチング、動植物の観察、露天風呂などが楽しめる絶好のポイントです。
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■プライベートスパ砂湯
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屈斜路湖畔でぜひ立ち寄りたい観光スポット「砂湯」は、キャンプ場のほか、食堂、土産店、ボート場などが並ぶ観光地です。ここは、湖畔の砂を5〜10cmほど掘るとたちまち温泉が湧き出す不思議な場所で、ファミリーキャンパーで賑わうシーズン中には、泳いだあとに温泉で温まる姿があちこちで見られます。湖を眺めながら自分で作った露天風呂につかる。こんなシチュエーションは他では味わえないせいか、道東を代表する人気キャンプ場になっています。そして、全てが氷に閉ざされ生命の息吹さえ感じられない冬に、砂湯は再び活気づきます。地熱のために凍らないこの場所には、冬の使者白鳥が数百羽も訪れるのです。
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■釧路川河口・源流域
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屈斜路湖を源に流れ出す唯一の川「釧路川」。その源流域では透きとおった水が太古の面影を残す原始林の中、昔のままの蛇行した川筋をゆったりと流れます。国内で本流にダムのない一級河川は、四万十川と長良川と釧路川だけ。その中でも原始河川「釧路川」は、カヌーイストやアングラーたちにとってまさに聖地なのです。夏や秋はまさにカヌーのベストシーズン。多くのカヌーイストたちが雄大な自然を求め訪れます。そして、凍つく冬でさえ、幻想的な美を創造する冬の釧路川を目指し、凍らない河口域を後にします。雪に包まれ森は眠りに着きますが、川は眠らないのです。
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■屈斜路湖の伝説
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むかし、屈斜路湖にはそれはそれは大きなアメマスが棲んでいて、湖を渡る舟でもあると、波を起こし舟をひっくりかえしてあばれ、神々も手を焼いていました。それを聞いたアイヌの英雄オタシトンクルがこれを退治に来て、もりで見事に大アメマスの目玉を突きました。大アメマスはあばれにあばれ、オタシトンクルは湖に引きずり込まれそうになったので、近くにあった山にもりの縄を縛りつけました。ところが大アメマスも必死に暴れたため、山が抜けて湖中にくずれ込んでしまいました。大アメマスは下敷きになって動けなくなり、その山が今の中島になったのです。今でもこの付近で地震が起こるのは、中島の下の大アメマスが死にきれずにあばれるためだといわれます。
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厳冬期、屈斜路湖はごーん、ごーんと音を立てながら全面結氷します。そして、しばれが最も厳しい真冬の2月〜3月初旬にかけて、今度は車が乗ったくらいではびくともしない頑丈な氷が、ばりばりという音を立てて競り上がります。そのあまりに凄まじい造形は、「長野県の諏訪湖の御神渡り」と同様に気温による氷の膨張と収縮によって起こるものですが、屈斜路湖のものはスケールが違います。時には長さが10km、高さが2mに及ぶこともあり、まさに日本一の氷丘脈なのです。
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■碁石浜
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屈斜路湖の北東部にひっそりと、砂浜ではなく平たい丸い石の湖岸が続く場所があります。この石は、白と黒がはっきりしたものが多く、まるで碁石のように見えることから、この辺一帯の湖岸は「碁石浜」と呼ばれるようになりました。しかし今では、不法採取等により良質の石が減ってしまい、昔の雰囲気とは少し変わってしまったようです。寂しいことです。
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