摩周湖
(摩周エリア)
地上に残された最後の聖域
 弟子屈町から11km、川湯温泉から12kmにあり、湖面は海抜351m、周囲約20km、面積19.2平方キロメートル、最深211.4mの世界一級の透明度を誇るカルデラ湖は、刻々として変わる湖面の変化が訪れる人々を魅了します。湖の周囲は300〜400mの絶壁に囲まれ、その斜度は平均45度もあり、これほど険しい湖岸は他にはないでしょう。
 「霧の摩周湖」と呼ばれ、注ぎ込む川も流れ出る川もないのに水位はいつも変わらない不思議な不思議な湖は、多くの時間を霧が包み込みなかなか姿を見せてくれませんが、ふと千変万化のごとく美しく神秘的な姿を現します。不純物をほとんど含まない聖なる水が作り出す、まるで藍を流したかのような独特の深い青は「摩周ブルー」といわれています。摩周湖の水はただ美しいだけでなく、人の心にたとえるならば、まさに純真な水なのです。

駐車料金

◎バイク200円
◎乗用車500円
◎マイクロバス1,000円
◎大型バス2,000円
※硫黄山駐車場との共通券
※上記料金で摩周湖第一展望台、硫黄山駐車場を1回ずつご利用いただけます(2日間有効、消費税込)。
※長さ5m以上の乗用車はマイクロバス料金の扱いになります。
※時間外に入場された車輌につきましても、駐車料金が発生する場合がございますので、ご注意下さい。詳しくは下記までお問い合わせください。

※冬期間中(11月下旬〜翌年4月上旬)は休業します。休業中も駐車可能ですが、無料開放中につき、事故・トラブル等に関する責任は一切負いかねます。

□お問合せ先/(財)自然公園財団z015-483-2567





摩周湖はカルデラ湖
摩周湖は周囲20km、面積19.2km2の、カルデラ湖としては日本国内で6番目に大きな湖です。
 カルデラとはポルトガル語で「ナベ」という意味で、火山の噴火後に火口部が陥没してできた凹地のことを言います。この凹地に水が溜ってできたのがカルデラ湖です。
 摩周湖はカルデラ湖の特徴を色濃く表します。海抜351mの湖岸から急角度で立ち上がる火口壁は150〜350mもの高さに及び、その斜度は平均45度もあるのです。これほど険しい湖は他には見当たりません。湖の最大水深は211.4mであり、田沢湖、支笏湖、十和田湖、池田湖についで日本第5位の深さを有し、平均でも137.5mとなります。
 流れ込む川がなくプランクトンなどの不純物が運び込まれないため、最近ではその低下が懸念されながらも今だ世界一級を誇る透明度と、この水深の深さが相まって、摩周湖独特の藍を流したような深い青色の湖水を作り出しているのです。
 摩周湖周辺は、その素晴しい自然を保護するため、国立公園の中でも特別保護地区に指定されています。
 人の侵入を拒み続けるこの湖の美しさ、険しさ、神秘さは、今なお多くの人々を魅了して止まないのです。
透明度世界ランキング
湖(所在地)
最大透明度
観測年月
摩周湖(北海道)
バイカル湖(シベリア)
タホ湖(北アメリカ)
田沢湖(秋田県)
猪苗代湖(福島県)
クレーター湖(北アメリカ)
池田湖(鹿児島県)
支笏湖(北海道)
ワルヘン湖(ドイツ)
コソゴル湖(モンゴル)
41.6m
40.5m
32.7m
30.0m
27.5m
27.0m
26.8m
25.0m
25.0m
24.6m
1931.8
1911.6
1873.8
1936.3
1930.7
1913.9
1929.5
1936.5
1903.3
1903.7

日本のカルデラ湖面積ランキング
1 屈斜路湖(北海道)
2 支笏湖(北海道)
3 洞爺湖(北海道)
4 十和田湖(青森県・秋田県)
5 田沢湖(秋田県)
6 摩周湖(北海道)
79.3平方キロメートル
78.4平方キロメートル
70.7平方キロメートル
61.0平方キロメートル
25.8平方キロメートル
19.2平方キロメートル
(東京天文台編纂 理科年表より)

摩周第一展望台
 摩周湖には三つの展望台があります。摩周温泉から近い第一展望台、川湯温泉から便利な第三展望台、清里町側の裏摩周展望台です。 これらの展望台のうち最もポピュラーなのが第一展望台で正面にヨーロッパの古城のようなカムイヌプリ(摩周岳)、神秘の湖のえくぼカムイシュ(中島)、遠く聳える斜里岳など自然の神の配合の妙を十分に味わうことができ、レストハウスもあって観光に最適です。
 湖に見とれて背面の大風景を見逃してはいけません。約50万haの広大な根釧台地が一望できるのですから。狭い日本では稀少価値のある大風景です。
[交通]
弟子屈バスターミナルからバス20分、川湯バスターミナルからバス50分


裏摩周展望台
 裏摩周展望台は清里町と中標津町の町境に位置した展望台です。
 第一、第三展望台の反対側に位置することから
「裏摩周展望台」と呼ばれており、この2つの展望台と比べると、比較的霧の発生が少なく神秘的な湖面を見られる可能性は高いようです
摩周第三展望台
 摩周第一と第三展望台とでは摩周湖の水の色も姿も一変します。正面のカムイヌプリ(摩周岳)は険しい男性的な顔になり、カムイシュ(中島)は間近に望め、世界一の美しい水は絶壁の樹木を映して変化します。
 また、背景は硫黄山、藻琴山、屈斜路湖をはじめ、日本一の屈斜路カルデラを一望にし、ダケカンバなど高山性の樹木が強い季節風に耐えてたくましく林立しています。
 
昔は若い女性の間で霧の摩周湖がよく晴れて見えたなら縁談が遠のくといううわさがありますが、これは作り話で、晴れた摩周の第三〜第一展望台間を踏破したならきっと幸運を感じます。摩周湖の七色の変化も本物の美しさも味わうものですから。
[交通]
弟子屈バスターミナルからバス40分、川湯バスターミナルからバス40分

カムイシュ島
 摩周湖にえくぼのように唯一浮かぶ島がカムイシュ島。カムイシュとはアイヌ語で「神となった老婆」を意味します。見えている部分の大きさは約110m×40mで、水面からの高さは30mほどですが、じつはこの島、高さ約240mの火山の頂上部がほんの少しだけ水面上に顔を出しているのです。摩周湖の中に硫黄山を少し小さくしたような火山が姿を隠しているのだから驚きです。
(カムイシュ島の伝説)
 
昔、稚内のコタンの強い酋長がだまし討ちにあい殺されてしまいました。酋長の母は孫を抱き、闇にまぎれて逃げました。しかし、老婆は山野を逃げまどううちに命より大切な孫を見失ってしまいました。愛する孫をいく日も探し続けて摩周湖のほとりまで来た老婆は、カムイヌプリ(摩周岳の神)に一夜の宿をお願いしたところ、快く引き受けてくれました。老婆はそのまま悲しみと疲労で動けず、摩周湖の小島(カムイシュ島)になってしまいました。今でもこの島に人が行くと、孫が来たのかとうれし涙の雨や雪を降らせるということです。

摩周岳
 摩周湖の東岸(展望台正面)に雄姿を見せているのが摩周岳です。標高は857mで、頂上はゴツゴツした溶岩の岩場になっています。アイヌの人々がカムイヌプリ(神の山)と呼んであがめたのもうなずける特異な様相は、神秘の湖、摩周湖をよりいっそう特徴づけています。第一展望台から頂上までは、徒歩で約2時間30分で登ることができますが、手軽とはいいがたく、ちゃんとした登山の用意が必要です。頂上からの眺めは抜群に良く、眼下の摩周湖、目もくらむ摩周岳の火口底、阿寒の山並から根釧原野、大雪、知床の峰々の遠望など、雄大な景観をほしいままにできます。


てしかがえこまち推進協議会・弟子屈町
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