硫黄山
(川湯温泉エリア)
地球の心音が吹き上げる硫黄山
 弟子屈町で摩周湖の次ぐ観光名所といえば、硫黄の独特な匂いと高山植物が低地に生えている変わった景色を楽しめる硫黄山でしょう。
 
川湯温泉から約3キロに位置する硫黄山は、アイヌ語でアトサ(裸)ヌプリ(山)と呼ばれ、現在でも硫黄の噴煙がゴウゴウと音を立ててあちこちから立ち上っており、その姿はまさに地球の鼓動を感じるという表現がふさわしい印象を受けます。
 
また、硫黄山は現在、落石の危険性があることから登山者の安全を考慮して立ち入り禁止となっていますが、山の中腹には「熊落とし」と呼ばれている深さ約50メートルにもなる火口跡があり、アイヌ人がこの崖に熊を追い落としたことからこの名前がついたと言われています。

◆つつじケ原はエゾイソツツジの夢の小路
 硫黄山山麓には100haもの白エゾイソツツジの群生地、つつじケ原が広がっています。このつつじケ原には白エゾイソツツジだけでなく、ガンコウランやハイマツなどの高山植物でびっしり。
 おすすめは川湯温泉から硫黄山へ続く散策路。まずは、アカエゾマツやシラカバの林からスタート。その林を通り抜けると白エゾイソツツジやハイマツなどの高山植物の大群生へと景色は一変します。四季おりおりの装いを見せるつつじケ原、硫黄山をバックに撮る写真は思い出の1ページに加えられることでしょう。
 つつじケ原のベストシーズンは、エゾイソツツジが咲く6月中旬から下旬までと秋の紅葉期です。
 
詳しく説明を受ながら散策したいという方には、6月10日から9月10日までの3ケ月間、ガイドさん付きの探勝会も毎朝5時45分から行われています。




◆硫黄山は硫黄採掘量全道一になったことも
 硫黄山で、かつて大規模な硫黄の採鉱が行われていたことを知っていますか。アイヌの人たちが焚き付けとして使用していたものを、明治5年頃に釧路の漁場持、佐野孫右エ門が採鉱に乗りだしたことが発端とされています。
 当初馬や釧路川を利用して釧路まで硫黄を運搬していましたが、明治19年には約1万400トンを採鉱し、全道一の硫黄鉱山になるほどの埋蔵量を誇っていました。明治20年には硫黄山から標茶町までの38kmの間に北海道で2番目に早く鉄道を引き、近代的な精練所を整えるなど、大量に輸送することができるようになりました。大量採鉱、大量輸送によって硫黄資源はたちまち枯渇してしまい、明治29年に採鉱を休止、華々しく登場した鉄道も幻のように消えてしまいました。
現在、当時をしのぶものは硫黄山レストハウス裏の青葉トンネル(鉄道敷跡)と呼ばれる遊歩道くらいしかなくなってしまいましたが、弟子屈町の発展に大きな功績を残した山でもあります。

TEL
015-483-2670(川湯観光案内所)
駐車料金
バイク200円 | 乗用車500円 | マイクロバス1,000円 | 大型バス2,000円

※摩周湖第一展望台との共通券(第3展望台は無料)
※上記料金で硫黄山駐車場、摩周湖第一展望台を1回ずつご利用いただけます(2日間有効、消費税込)。
※長さ5m以上の乗用車はマイクロバス料金の扱いになります。

※冬期間中(11月下旬〜翌年4月上旬)は休業します。休業中も駐車可能ですが、無料開放中につき、事故・トラブル等に関する責任は一切負いかねます。

てしかがえこまち推進協議会・弟子屈町
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